アライグマの駆除に法律の制限はあるか|2つの法律がかかります

アライグマの駆除に法律の制限はあるか|2つの法律がかかります

アライグマだけ、他の害獣と扱いが違います。

かかる法律が2つあるためです

目次

アライグマの駆除にかかる法律のひとつめ

ひとつは外来生物法(特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律)です。

アライグマは特定外来生物に指定されています。北米原産で、日本に天敵がほとんどいません。繁殖して各地に広がり、農作物と家屋の両方に被害を出しています。

この法律により、次が規制されています。

内容
第4条飼養等の禁止(飼うこと、保管すること、運ぶこと)
第7条輸入の禁止
第8条譲渡し等の禁止
第9条放出等の禁止(野に放すこと)
第32条罰則

つまり、捕まえたアライグマを車に乗せて山へ運んで放す、という行為は第9条に反します。善意でやったとしても違反です。

罰則も重く、第32条では3年以下の拘禁刑もしくは300万円以下の罰金、またはその両方とされています。法人が違反した場合は1億円以下の罰金です。

鳥獣保護管理法の罰則が1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金であることと比べると、アライグマの扱いがどれだけ厳しいかが分かります。

参考:特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律|e-Gov法令検索

法律の枠が二重にかかる相手です。捕獲を伴う作業は、許可のある会社に任せてください。

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鳥獣保護管理法もかかります

もうひとつが鳥獣保護管理法です。野生鳥獣を許可なく捕獲することを禁じています。

ハクビシンやイタチと同じ扱いです。この部分はハクビシンの捕獲に許可はいるかに書いた内容がそのまま当てはまります。

つまりアライグマは、捕獲に許可が要り、なおかつ捕獲後の扱いにも制限がかかる、という状態です。

自治体の防除計画に乗る道

例外的に、個人が捕獲に関われる仕組みがあります。

多くの自治体が、アライグマの防除実施計画を策定しています。この計画のもとで従事者として登録すれば、定められた範囲で捕獲できるようになります。

登録の条件は自治体によって違います。よくあるのは次の形です。

  • 講習会を受講する
  • 狩猟免許を持っている
  • 市内に居住している、または被害を受けている

登録すれば、箱わなの貸し出しを受けられることが多い。報奨金の対象になる自治体もあります。金額の話はアライグマの駆除に報奨金は出るかにまとめました。

ただ、講習の日程は年に数回しかないことがあります。天井裏にいまいる個体を今週どうにかしたい、という状況には合いません。

見分けがついているか

対処を決める前に、本当にアライグマかを確認してください。タヌキやハクビシンと混同されます。

  • 目のまわりの黒い模様が、鼻の上でつながっていない
  • 尾に黒い輪の模様がある
  • 前足の指が長く、物をつかめる
  • 足跡が人の手のような形になる

前足の器用さは特徴的です。戸を開ける、金具を外す、ふたを開ける。これができるのはアライグマです。

外に置いた餌箱や生ごみが、こじ開けられているなら可能性が高い。

アライグマの身体能力

被害が大きくなる理由は、この器用さにあります。

項目内容
体重4〜10キロ
通れる隙間10センチ前後
前足の指5本。物をつかみ、ひねる動きができる
登る木、雨どい、壁の凹凸
泳ぐ得意

前足でふたを開け、金具を外し、網を破ります。「閉めておいたのに開いていた」が起きるのはこのためです。

そして力が強いので、8センチの隙間を10センチに広げます。ハクビシン用の対策では足りないことがあります。

家屋の被害としては最も重い部類

体が大きく、力が強い。天井裏に入られると被害が進みます。

  • 断熱材を大きく荒らす
  • 溜め糞で天井が抜けることがある
  • 屋根裏の配線や配管を傷める
  • 侵入口を自分で広げる

10センチほどの隙間があれば入りますが、器用に穴を広げるので、小さな隙間からでも侵入されます

実際に取れる手段

法律の制約を踏まえると、現実的にはこうなります。

追い出す。侵入口を塞ぐ。糞尿を撤去して消毒する。

捕獲は、自治体の枠組みに入るか、業者に頼むかのどちらかです。業者は許可を得て作業しています。依頼するときに、その根拠を聞いて構いません。

追い出しの手段そのものは、ハクビシンと大きく変わりません。ハクビシンに木酢液は効くのか音でハクビシンを追い出せるかを参考にしてください。ただし、アライグマのほうが警戒心が薄く、慣れが早い傾向があります。

通報したほうがいい場合

庭で見かけた、屋根を歩いていた、という段階なら、自治体に情報提供する意味があります。

生息状況の把握に使われますし、その地域で防除が進んでいれば対応につながることがあります。

ただし、通報したから捕まえに来てくれる、というものではありません。そこは期待しないでください。家屋の被害は、結局のところ所有者が対処することになります。

力が強く、侵入口を自分で広げます。被害が進む前に見てもらってください。

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この記事を書いた人

築100年の田舎の家に住んでいるので、屋根裏で何かが走るなんて日常茶飯事。「まあ古い家だから…」と気にしていなかったのですが、害獣が子育てをし始めたことで駆除するきっかけになりました。このサイトでは、その時に私が体験したことをまとめています。

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