天井ではなく、壁。それも壁の内側から聞こえる。
この場合、候補は一気に狭まります。
壁の内部は、柱と柱のあいだの数センチしかない空間です。ここを移動できる生き物は限られています。ハクビシンもアライグマもタヌキも、体が大きすぎて入れません。
残るのは、ネズミとコウモリ。それと、虫です。
壁の中を通るネズミの場合
壁の中は、ネズミにとって高速道路のようなものです。天井裏と床下を行き来する通路として使われます。
音の特徴はこうです。
- 「カサカサ」と上下に動く。壁を垂直に移動している
- 「カリカリ」と削る音が混じる
- 夜が中心だが、静かな家では昼も鳴る
- 壁の低い位置と高い位置、両方から聞こえることがある
上下に移動する音がしたら、ほぼネズミで確定です。ほかにこれができる動物はいません。
かじる音の詳細は天井裏でカリカリ音がするにあります。
壁の内部は自分では確認できません。どこから入っているかだけでも調べてもらえます。

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コウモリの場合
壁の中というより、壁と外壁材のあいだの隙間です。
- 夕方に出ていき、明け方に戻る。時間が正確
- 「キーキー」という高い鳴き声が混じる
- 羽を動かす「カサッ」という乾いた音
- 壁の一点から動かない
そして決め手になるのが糞です。外壁の下、あるいはベランダの床に、黒い粒が積もっていないか見てください。5ミリから1センチくらいで、指で押すとほろほろ崩れます。
コウモリは1.5センチほどの隙間があれば入れます。人の目には隙間に見えないところから出入りします。
追い出しには法律の制限があります。コウモリを追い出すときの法律とコウモリを追い出せる時期を先に読んでください。時期を間違えると、取り返しがつきません。
虫の場合もあります
音が非常に小さく、規則的なら、動物ではない可能性があります。
シロアリが木材を食べる音は「サクサク」「シャリシャリ」と表現されます。壁に耳を当ててやっと聞こえるくらいの音量です。
キクイムシは「コリコリ」という音を立てます。粉のような木くずが壁際や床に落ちていたら、こちらです。
ただし、この2つは害獣とは対処がまったく別になります。この記事で扱う範囲を超えるので、木くずが落ちている場合は建物の専門業者に見てもらってください。
壁のどこで音がするかで場所が絞れる
高さも手がかりになります。
| 音がする高さ | 考えられる場所 |
|---|---|
| 床から30センチ以内 | 床下から入って壁を上がっている |
| 腰から胸のあたり | 壁の中を横に移動している |
| 天井に近い | 天井裏との出入り口が近い |
| コンセントやスイッチの裏 | 配線を通した穴を使っている |
コンセントの裏は見落とされがちです。壁に配線を通すために開けた穴が、そのまま通り道になっていることがあります。
プレートを外して中を覗くと、ほこりの積もり方で通っているかどうかが分かります。ただし、電気工事にあたる作業はしないでください。プレートを外して見るだけにしてください。
壁の中の空間はどれくらいか
在来工法の木造住宅では、柱と柱の間隔(芯芯)が910ミリ、壁の厚みは内側から石膏ボード12.5ミリ、間柱、断熱材、構造用合板、外壁材という構成が一般的です。
このうち動物が通れるのは、間柱と断熱材のあいだにできる数センチの隙間です。
つまり、クマネズミ(体高5センチほど、通れる隙間1.5センチ)は余裕で通り、コウモリ(1.5センチ)も入ります。イタチは3センチ必要なので、場所によっては通れます。
ハクビシンとアライグマは、体の幅が10センチを超えるので入れません。壁の中から音がしている時点で、この2種は候補から外れます。
壁を開ける前に
自分で壁を壊して確認しようとする方がいます。やめたほうがいいです。
理由は3つあります。
まず、壁の中には電気配線と、場合によっては給排水管が通っています。適当な位置を開けると当てます。
次に、開けたところで捕まえられません。壁の中は狭く、逃げ場が上下にあります。追い立てるだけになります。
そして、開けた穴を塞ぐのに、結局は工事が必要になります。
音の位置を特定するだけなら、壁を叩いて反応を見る、聴診器のようなものを当てる、といった方法があります。開けるのは最後です。
どこから入ったのかが本題です
壁の中にいるということは、外壁のどこかに入口があります。
多いのは次の場所です。
- 基礎と土台のあいだの通気口
- 配管が壁を貫通しているところの隙間
- エアコンの配管穴の、パテが劣化した部分
- 屋根と壁の取り合い部分
- 換気扇のフードの奥
エアコンの配管穴は特に多いところです。施工時のパテが縮んで隙間ができ、そこから入ります。外に出て、室外機につながる配管の根元を見てください。目で確認できます。
侵入口の探し方はネズミの侵入経路が分からないにまとめました。
見つからない場合、外から見えない場所にあります。屋根の上、二階の外壁、床下。ここは足場と道具がないと調べられないので、自分で探し続けても時間が過ぎるだけです。
壁を開ける前に、音の位置と侵入口を特定してもらってください。開ける範囲が小さく済みます。

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