天井の張り替え、断熱材の交換、配線の修理。害獣の被害は、駆除より修繕のほうが高くつくことがあります。
ハクビシンの被害による修繕費が、契約している火災保険で賄える場合があります。
必ず出るとは言えません。ただ、確認せずに全額を自分で払うのはもったいない。
どの補償が関係するか
火災保険は、火災だけを対象にしたものではありません。
契約の内容によって、風災、水災、盗難、破損・汚損といった補償が付いています。
ハクビシンをはじめとする害獣の被害で関係してくるのは、火災保険の破損・汚損の補償です。不測かつ突発的な事故による損害を対象にするもので、契約によっては特約になっています。
この補償が付いていないと、そもそも対象外です。まず保険証券を確認してください。
保険の申請には、項目が分かれた見積書が要ります。慣れている会社に頼んでください。

対応エリア:福島/東京・神奈川・埼玉・群馬・千葉・栃木・茨城/大阪・京都・兵庫・奈良・三重/愛知・静岡/富山・石川・福井/山梨・長野
対象になりにくいケース
期待を持ちすぎないために、先に書いておきます。
経年劣化とみなされる場合
長期間にわたって少しずつ進んだ損害は、突発的な事故とは見なされないことがあります。何年も前から音がしていた、という状況だと難しくなります。
駆除費用そのもの
動物を追い出す費用、侵入口を塞ぐ費用は、対象外とされることが一般的です。保険が見るのは、動物によって壊れた建物の修理です。
予防や清掃
被害が出ていない部分の予防工事、通常の清掃も対象外です。
害虫・害獣を明示的に除外している契約
契約によっては、動物による損害を免責としているものがあります。約款を確認してください。
修繕にいくらかかるのか
保険を検討する意味があるかどうかは、金額次第です。目安を書いておきます。
| 修繕の内容 | 費用の目安 |
|---|---|
| 天井の一部張り替え(1畳程度) | 3万〜10万円 |
| 天井の全面張り替え(6畳) | 10万〜25万円 |
| 断熱材の撤去と交換 | 1平方メートルあたり2,000〜6,000円 |
| かじられた配線の修理 | 2万〜10万円 |
| 屋根や外壁の部分補修 | 5万〜30万円 |
| 糞尿の撤去と消毒 | 3万〜15万円 |
駆除そのものより、修繕のほうが高くつくことがあります。天井が抜けた場合は、駆除と修繕で合計50万円を超えることもあります。
免責金額が設定されている契約では、この金額を下回ると出ません。証券で免責額を確認してください。
対象になる可能性があるもの
一方で、次のような損害は請求してみる価値があります。
- 糞尿で傷んだ天井の張り替え
- 汚染された断熱材の交換
- かじられた配線の修理
- 破られた壁や外壁の補修
- 天井が抜けた場合の復旧
金額が数十万円になることもある部分です。
申請の手順
順番があります。
1 保険証券を確認する
破損・汚損の補償があるか。免責金額はいくらか。動物による損害が除外されていないか。
証券が見つからなければ、保険会社に問い合わせれば教えてもらえます。
2 修理する前に写真を撮る
これが最も重要です。
直してしまってからでは、被害の状況を示せません。天井のシミ、糞、かじられた配線、汚れた断熱材。修理前の状態を、複数の角度から撮ってください。
日付が分かる形で残しておくとなおいい。
3 保険会社に連絡する
被害の内容を伝えて、対象になるかを確認します。この段階で見込みが分かることがあります。
4 見積書を取る
修理の見積もりを取ります。何にいくらかかるのかが分かれている見積書が必要になります。
駆除費用と修繕費用が一緒になった見積書だと、審査で分けられません。業者に頼むときに、項目を分けてもらってください。
5 申請する
保険会社の指示に従って書類を出します。調査員が現地を見に来ることもあります。
業者に伝えておくこと
見積もりを依頼するときに、保険の申請を考えていると伝えてください。
慣れている会社なら、申請に使える形の見積書を作ってくれます。被害箇所の写真も撮ってもらえます。
ただし、ここで注意が必要です。
「保険で必ず直せます」「自己負担ゼロで工事できます」と言って契約を迫る業者があります。実際には保険が下りず、工事費だけ請求されることがあります。
保険が下りるかどうかを決めるのは保険会社です。業者ではありません。断定する相手は避けてください。
請求できる期間
保険金の請求権には時効があります。一般に3年とされています。
数年前から被害が続いている場合、いつの損害かの判断が難しくなります。気づいた時点で早めに相談したほうがいい。
火災保険とは別の話ですが
賃貸の場合、そもそも修繕は貸主の負担になることがあります。自分の保険を使う前に、そちらを確認してください。賃貸でネズミが出た、駆除費用は誰が払うかに整理しました。
そして、自治体に駆除費用の補助制度があることもあります。害獣駆除に助成金は出るかを見てください。
保険、貸主の負担、自治体の補助。使える可能性のあるものを一通り確認してから、自己負担の額を決めてください。
駆除費と修繕費を分けた見積もりを出してもらってください。申請しやすくなります。

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