天井裏で足音がする。庭の果実が食べられた。屋根を走る音で眠れない。
横浜市にお住まいで、ハクビシンかアライグマらしい被害が出ているなら、市に相談できます。委託した業者が来て、庭先や敷地内にわなを仕掛けるところまでやってくれます。ですが残念ながら、天井裏に入って捕獲する作業は含まれません。
相談者えっ!!駆除までしてくれないの!?



そうなんです。最後まで全部やって欲しいところですが、彼らもボランティアでそこまではやってくれないんですよね…
この記事では、横浜市の委託先の職員が実際にどこまで害獣駆除をやってくれるのかを、公式サイトに書かれている内容を調べて記載しています。
そのうえで、市がやってくれない部分を、自分で対処する方法まで書きます。
先に結論を書くと、自治体の対応は捕獲までです。天井裏に入っての追い出し、侵入口の封鎖、糞尿の撤去と消毒。この3つはどの自治体もやりません。そして、この3つを飛ばすと数か月後に同じ状態へ戻ります。穴が開いたままだからです。
横浜市はハクビシンとアライグマにどこまで対応するか?
| 項目 | 横浜市の場合 |
|---|---|
| 対応の型 | 委託した業者が現地に来て、わなを設置します |
| 対象の動物 | アライグマ、ハクビシン、タイワンリス(クリハラリス) |
| 費用 | 記載なし |
| 期間 | 1年度(4月から翌年3月)のうち、1人あたり2週間まで |
| お金が出る制度 | 記載なし |
| 捕獲後の処分 | 個人の場合は市が契約した専門業者が回収。法人の場合、アライグマとタイワンリスは市の業者が回収し、ハクビシンは各自で業者に依頼する |
出典:横浜市公式ページ(2026年5月15日更新)
対応エリア:福島/東京・神奈川・埼玉・群馬・千葉・栃木・茨城/大阪・京都・兵庫・奈良・三重/愛知・静岡/富山・石川・福井/山梨・長野
横浜市の害獣対策で、市がやることとやらないこと
| 横浜市の対応 | |
|---|---|
| 相談を受ける | 受ける |
| わなを仕掛けて捕まえる | 委託業者が行う |
| 天井裏に入って追い出す | 行わない |
| 侵入口を塞ぐ | 行わない |
| 糞尿の掃除と消毒 | 行わない |
| 工事費用の補助 | 行わない |
この表で「行わない」となっている4つ、つまり天井裏に入って追い出す、侵入口を塞ぐ、糞尿の掃除と消毒、工事費用の補助は、市の制度に入っていません。捕獲が終わったあと、自分で手配することになります。
横浜市に害獣の捕獲を申し込むときの条件
住居内(屋根裏など)に侵入する被害が生じている場合に限る。庭への出没だけでは対象外。
条件を満たしていないと、電話した時点で断られます。当てはまるかどうかを先に確かめてください。
害獣の被害を役所に相談する前に、用意しておく4つのこと
被害の事実を説明できないと、その場で判断してもらえません。次の4つを控えてから電話してください。
| 用意するもの | 具体的に |
|---|---|
| いつから | 足音が始まった時期、果実が減り始めた時期。おおよそでよい |
| どこで | 天井裏のどのあたりか、庭のどこか。1階か2階かまで分ける |
| 写真 | 糞、食べられた果実、天井のシミ、荒らされた場所 |
| 足音の時間帯 | 夜だけか、昼にもするか。動物の種類の見当がつく |
写真があると、電話口での説明が一度で済みます。
横浜市の害獣対策に関する相談窓口
| 窓口 | みどり環境局公園緑地部環境活動事業課 |
| 電話 | 045-671-3448 |
番号は変わることがあります。かける前に横浜市の公式ページで確かめてください。
ハクビシンとアライグマは、根拠になる法律が違います
同じように屋根裏へ入る動物ですが、扱いが分かれます。手続きの重さが変わるので、どちらがいるのかは早い段階で見当をつけておいてください。
| ハクビシン | アライグマ | |
|---|---|---|
| 法律上の位置づけ | 鳥獣保護管理法の対象鳥獣 | 特定外来生物 |
| 根拠となる法律 | 鳥獣保護管理法 | 外来生物法 |
| 無許可で捕獲した場合 | 1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金 | 3年以下の拘禁刑もしくは300万円以下の罰金 |
| 別の場所へ運ぶこと | 許可の範囲による | 運搬だけで違反になる |
自治体の制度も、この違いに沿って分かれています。アライグマだけを対象にして、ハクビシンは扱わない自治体が実際にあります。
自治体が害獣を捕獲する場合、申し込みから何が起きるか?
役所が業者を出す形の自治体では、申し込みからおおむねこの順で進みます。
被害の中身を聞かれます。いつから、どこで、どんな被害かを答えられるようにしておきます
委託業者から連絡が来ます。立ち会いを求められることがほとんどです
糞、足跡、侵入口を業者が見ます。痕跡がなければ、ここで設置を見送られることがあります
置く場所は庭先や敷地内です。天井裏に置いてもらえる自治体はほとんどありません
ここからは自分の仕事です。かかっていないか、エサが残っているかを毎日確かめます
業者が回収に来ます。自分で触らないでください
いちばん脱落が多いのは、5番目の毎日の見回りです。仕事や外出で数日空けられない、という理由で申し込みを断られることがあります。
そして期間内に捕まらなければ、わなは回収されます。延長できる自治体と、そこで打ち切りになる自治体があります。



申し込めば、あとは業者がやってくれるんですよね?



置くところまでです。毎日の見回りとエサの世話は申し込んだ人の仕事になります



留守がちなんですが、それでも借りられますか?



難しいことが多いです。条件に毎日の確認が入っている自治体がほとんどなので
横浜市でハクビシン・アライグマ対策を進めるときの注意点
見落としやすいのは条件です。住居内に侵入されている場合に限られます。庭に出てくるだけでは対象になりません。
もう一つ、法人が申し込む場合はハクビシンの回収を自分で業者に頼むことになります。個人とは扱いが違います。
ハクビシンとアライグマを無許可で捕まえると、罰則の対象になります
自治体の対応を待てないと感じたとき、自分でわなを仕掛けようと考える人がいます。ここだけは踏み込まないでください。
許可を受けずに捕獲した場合、ハクビシンは鳥獣保護管理法違反にあたり、1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金です。
アライグマは特定外来生物なので、外来生物法の対象になります。無許可の捕獲や運搬をした個人には、3年以下の拘禁刑もしくは300万円以下の罰金、またはその両方が科されます。法人の場合は1億円以下の罰金です。
とくに間違えやすいのが、捕まえたアライグマを別の場所へ運んで放す行為です。逃がしてやるつもりでも、運んだ時点で違反になります。
ホームセンターで箱わなを買うこと自体は禁じられていません。買えてしまうので、そのまま仕掛けてしまう人がいます。持つことと、仕掛けることは別です。
横浜市に害獣駆除の補助金はあるか?
横浜市の案内には、駆除費用の補助金や助成金についての記載がありません。
自治体によっては制度を持っているところがあります。たとえば埼玉県熊谷市は、業者に頼んだ防除費用の2分の1、上限5万円を補助しています。ただしこれは全国的にはかなり珍しい部類です。
捕獲が終わっても、害獣の被害は終わりません
自治体の対応でいちばん見落とされるところです。
1頭捕まえても、入ってきた穴はそのまま残ります。糞尿も天井裏に残ります。穴が開いている限り、別の個体が同じ経路で入ってきます。
捕獲のあとに残る作業は4つです。
| 残る作業 | 中身 |
|---|---|
| 残っている個体の追い出し | 子どもが残っていることがある。親だけ捕れても解決にならない |
| 侵入口の封鎖 | ハクビシンは頭が入れば体も通る。8センチほどの隙間で入れる |
| 糞尿の撤去 | 天井裏に溜まったものを取り除く。断熱材に染みていれば交換になる |
| 消毒と消臭 | ダニの発生源になる。臭いが残ると次の個体を呼ぶ目印になる |
この4つを自治体がやってくれることは、ほとんどありません。飛ばすと数か月後に同じ状態へ戻ります。
横浜市の場合も、この4つは制度に含まれていません。1頭捕まえたあと、天井裏に残ったものと開いたままの穴は、こちらで片付けることになります。
神奈川県のほかの市区町村の害獣対応
同じ都県の中でも、対応はそろっていません。引っ越しや、実家が別の市区町村にある場合の参考にしてください。
横浜市のハクビシン・アライグマ対応でよくある質問
- 横浜市は無料で駆除してくれますか?
公開されている案内に費用の記載はありません。詳しい費用の扱いは上の表にまとめています。
- どこに電話すればいいですか?
みどり環境局公園緑地部環境活動事業課です。電話は045-671-3448です。
- 見かけただけでも相談できますか?
相談はできますが、多くの自治体では実際に被害が出ていることが条件になります。横浜市の条件は本文にまとめています。
- 自分で箱わなを買って仕掛けてもいいですか?
いけません。無許可の捕獲は、ハクビシンなら1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金、アライグマなら3年以下の拘禁刑もしくは300万円以下の罰金の対象です。
- 捕まえた動物を山に放してもいいですか?
できません。アライグマは運搬した時点で外来生物法違反になります。
- 横浜市に駆除の補助金はありますか?
案内に記載はありません。
- 捕獲してもらえば、それで終わりますか?
終わりません。侵入口が開いたままなら別の個体が入ります。封鎖と糞尿の撤去まで行って、ようやく終わりになります。
横浜市のハクビシン・アライグマ対策のまとめ
横浜市は、委託した業者が現地に来て、わなを設置するところまで対応します。窓口はみどり環境局公園緑地部環境活動事業課、電話は045-671-3448です。
ただし、捕獲までやってもらえたとしても、天井裏の追い出し、侵入口の封鎖、糞尿の撤去と消毒は残ります。塞がっていない穴がそのままなので、別の個体が入って同じことが繰り返されます。
そして、自分で捕まえるという選択肢は取れません。無許可の捕獲は罰則の対象で、アライグマは運んで放すだけでも違反になります。
まず窓口に電話して、条件に当てはまるかを確かめてください。そのうえで、制度に含まれない部分をどうするかを決めることになります。
対応エリア:福島/東京・神奈川・埼玉・群馬・千葉・栃木・茨城/大阪・京都・兵庫・奈良・三重/愛知・静岡/富山・石川・福井/山梨・長野
